こんな症状ありませんか?
- 嘔吐、下痢
- 目が赤いなど
上記の症状に心当たりがある場合は愛猫がFIPにかかっている可能性がございます。
猫の伝染性腹膜炎(FIP)とは?
猫の伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルス(FCoV)感染によって 引き起こされる免疫介在性疾患です。
FCoVは以下の2つのタイプに分けられます。
- Feline enteric coronavirus(FECV)
非病原性腸コロナウイルス - Feline infectious peritonitis virus(FIPV)
猫伝染性腹膜炎ウイルスです。
猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIP)はFECVが体内で突然変異をおこし、強毒性のウイルスになると言われております。
発症した猫のほとんどが死亡する致死性の高い病気です。
お腹や胸に水が貯まる〝ウェットタイプ〟と内臓に肉芽腫を作る〝ドライタイプ〟、その混合タイプの3つに分けられます。
1歳未満の比較的若い猫や8歳からのシニア猫が発症することが多く、ドライタイプに比べウェットタイプは非常に進行が早いため、発見から10日ほどで急死してしまうケースもみられます。
FIPの症状
タイプ | 症状 |
---|---|
ウェットタイプ | 腹水・胸水の貯留、黄疸、発熱、食欲低下、貧血、嘔吐、下痢、腹水では腹囲膨満、胸水では呼吸異常が見られることが多いです。 |
ドライタイプ | 発熱、貧血、内臓の肉芽腫性炎による症状(運動失調、腎障害、肝障害、消化器症状、ブドウ膜炎) |
混合タイプ | 腹水・胸水、腹部臓器に肉芽腫のどちらの特徴もある症状。 |
診断方法
FIPの診断は 症状だけで判断することは困難です。
血液検査では高タンパク血症(高グロブリン血症)の上昇を認めることが多いです。他にも合わせてレントゲン検査や超音波検査にて、腹水や胸水、肉芽腫と呼ばれるしこり、リンパ節が腫れていることを確認することができます。また腹水や胸水、しこりがある場合はFIPウイルスの遺伝子量を測定する(PCR法)ことで確定できることが多いです。さらに、各臓器の中に肉芽腫をつくる場合には、手術で切除し組織の病理検査を行うことで診断がつくことがあります。
診断にはこれらの検査と症状を組み合わせて行い、FIPの可能性を検討していきます。
治療方法
国内未承認薬を使った治療方法を行っています。
実際の症例動画はこちらよりご覧ください。